A2017 ブラケット

こちらは、産業機器に使用されるA2017製のブラケットです。

本製品には、底面に平面度0.05、底面基準に対して直角度0.05、さらに各所の穴に位置度0.05という高精度な加工要求が設定されています。当初は他社様にて立形マシニングを用い、全8工程で製作されていましたが、工程数が多くチャッキング回数も増えるため、精度の安定性に課題があり、当社へご相談いただきました。

当社では、横形マシニングセンタを活用し、工程の集約を実現しました。ブロック材からの削り出しであるため、加工時の歪みを考慮しつつ、粗加工2工程と仕上げ加工3工程の計5工程に再構成しました。一部は同時加工で仕上げることで、精度を安定的に確保しています。その結果、寸法公差を安定して満たすとともに、リードタイムを従来の半分に短縮することに成功しました。

当社は、立形・横形の両方のマシニングセンタを保有しており、製品形状や精度要件に応じて最適な加工方法を柔軟に選定可能です。本事例のように、工程設計の工夫により精度の確保とリードタイム短縮、さらにはコスト削減を同時に実現しています。