モーターカバー



| 材質 | A5052 |
|---|---|
| 形状 | カバー |
| 加工方法 | 複合旋盤加工、マシニング加工 |
| 業界 | 制御機器 |
| サイズ | φ80×95 |
| ロット | 30個程度 |
概要
こちらは産業用制御機器で使用されるモータカバーです。
今回のワークは一般的な円筒形ではなく、長円形の筒を割った特殊形状であったため、従来の旋盤による旋削だけでは対応が困難でした。そこで当社では、複合旋盤のミーリング機能を最大限に活用し、内外周の輪郭加工から外周ポケット、端面穴加工までを行いました。
複合旋盤で主要部を仕上げた後は、マシニングセンタでつかみ代の削り落としとタップ加工を行います。この工程では、ワークが中空形状であることからクランプ時に形状が開く、あるいはポケット部が潰れる恐れがありました。そこで、変形を防ぐための専用治具を製作し、安定した精度での切削を実現しました。
その結果、当初は多工程が必要に見えた特殊形状の部品を、複合旋盤とマシニングセンタによるわずか2工程で完結させることに成功しました。もし複合旋盤がなければ、マシニングセンタで何度も掴み替えを行う必要があり、段取りや加工時間は大幅に増えていたはずです。
当社では、豊富な設備を取り揃えているだけでなく、「どの機械で、どこまで加工できるか」を見極める柔軟な発想を強みとしています。一見すると工程が増えてしまうような複雑形状であっても、工程集約によるコストダウンとリードタイム短縮を実現しています。
