軸受けシャフト

こちらは、産業用の制御機器で使用される軸受けシャフトです。複合旋盤で加工を行っております。

キー溝加工を行い、さらにキー溝の底部に下穴加工をするため、複合旋盤が不可欠であり、通常の2軸旋盤では対応できない形状です。

さらに、
・全長160mmに対し、各部の軸径が全て5μm以内
・先端ネジ基準にて軸の同軸度が0.03以内
と高い精度が求められ、ワンチャッキングによる加工が可能な複合旋盤の強みが大きく活かされました。段取り替えによる精度悪化を防ぎ、全工程を一度の把持で完結することで、要求される厳密な幾何公差を確実にクリアしています。

また、材質がSUS316L材と難削材で、加工時の応力による変形や反りが生じやすいという課題もありました。これに対しては、複合旋盤に専用の加工治具を取り付けることで、クランプ時の歪みを最小限に抑え、安定した寸法精度の確保に成功しました。